扉まわりの改善(見える化の工夫)
今回は、扉まわりの改善事例をご紹介いたします。
現場では日常的に使う場所ほど、ちょっとしたムダが積み重なりやすくなります。
特に扉まわりは、「通る」「開ける」「取り出す」といった動作が集中するため、改善の効果が出やすいポイントです。
下記の写真は、扉が開くために必要なスペースを見える化したものです。
床にラインを引くことで、「ここにはモノを置いてはいけない」というルールを一目で分かるようにしています。
このように見える化することで、ラインの内側にモノを置くことを防ぐことができます。
よくある問題
現場でよく見られるのが、「仮置き」が増えてしまうケースです。
つい一時的に置いたモノが、そのまま置きっぱなしになり、気づけば扉の前が塞がれてしまいます。
その状態で扉を開けようとするとどうなるでしょうか?
- 荷物をどかす
- 扉を開ける
- モノを取り出す
- 荷物を元に戻す
この一連の動作が毎回発生します。
つまり、 本来不要な「移動」と「戻す作業」が増えているのです。
このようなムダは、時間だけでなくストレスにもつながります。
作業効率の低下、イライラの増加、さらにはミスの原因にもなります。
改善のポイント
今回の改善はとてもシンプルです。
「ラインを引くだけ」
たったこれだけの工夫で、
- 仮置きの防止
- 動線の確保
- ムダな作業の削減
が実現できます。
5S活動では、このような「誰でもできる改善」を積み重ねることが重要です。
ルールを定着させるために
ただし、ラインを引くだけでは不十分です。
ルールを決めたら、必ず周知と共有を行う必要があります。
「ここに荷物を置くと取り出しにくくなる」
「もっと使いやすい職場にしたい」
このように目的をしっかり伝えることが重要です。
理由が分からないままルールだけ決められると、かえって意欲の低下につながります。
定着には時間がかかる
ルールはすぐには定着しません。
一般的に、習慣として定着するまでには約3か月かかると言われています。
そのため、定期的に巡回し、
- 守られているか確認する
- できている点を評価する
- 改善点を共有する
といった取り組みが必要になります。
守られていない場合でも、叱るのではなく、
目的とルールを繰り返し伝えることが重要です。
小さな改善を積み重ね、現場に根付かせていくことが、5S活動成功のポイントです。