Column

内海 政嘉

社員の意識改革を促すために欠かせないこと(3)

・・・「本当」を伝える・・・

社員の意識改革を促すために何が必要なのか!2回にわたってコラムで掲載してきました。

今回は最終回(3回目)!「本当」を伝えることです。
この言葉は「事実」を伝えると置き換えることができます。

経営改革や改善活動に取り組む会社の経営者から、「部門責任者にどれだけ声高に言っても本気で取り組もうとしない」といった言葉がしばしば聞かれます。
このような時、私は部門長が集まった場で、会社の経営実態を正しく認識してもらうことをします。

会社の実態を表す経営数値を前に、自分たちで分析してもらうのです。
すると、メンバーから「なぜ、こんな状態になったのか」、「まだ、会社は持つのか」、「改善はまだ間に合うのか」といった質問や真剣な言葉が飛び交い、そこから自主的な改善が始まります。

仕事をしていてわざと不良品を造ったり、ミスをしたりする人はいません。みんなまじめにやっているのです。
しかし、そのようなミスがある特定の人に集中するケースがあります。
このような時、「やり方に工夫をして」、「もっと落ち着いて」と言ってもなかなか改善が見られません。
そういう前に、あなたにミスが集中していると言った事実を伝えることです。決して、その人を責めるのではありません。
職場の問題やその人の成長を真剣に考えるからこそできる行為です。

そうすることで、自分で考え、アドバイスを真剣に聞きやり方や姿勢を変えようとする姿勢が見受けられます。

事実や実態を知らなければ、あるいは事実に気付いていなければ自分を変えようとは思いません。
事実を知ることで問題意識や危機感がわいてきます。

つまり、本当(事実)を正しく伝えることで、置かれた対場や状況が正しく認識され、腑に落ち深く理解できます。
そうなることで危機意識や責任意識が芽生え、自分の行動を変えていこうという意識に結びつくのではないでしょうか。

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