自主的改善・人財育成・組織づくり
「言われたことしかしない」組織を、主体的に動く組織へ
改善活動がうまく進まない原因は、現場の能力不足だけではありません。
上司の関わり方や、考える機会の少なさによって、
部下が主体的に動きにくくなっている場合があります。
パンの製造販売会社でのご相談
数か月前、改善活動に取り組んでいるパンの製造販売会社様に伺ったときのことです。
従業員数は約300名で、複数の部門で改善活動を進めておられました。
その中で、ある部門責任者の方から、次のような切実なお話をお聞きしました。
- うちの者は、言ったことしかやらない
- いくら言っても、自分から動こうとしない
- このままでは、改善活動が進まない
お話を伺うと、改善活動の中で起こる問題に対して、
「こうすればいい」「このやり方で進めてほしい」と、
部門責任者が解決策を一方的に指示している様子が見えてきました。
一方で、部下の方々から話を伺うと、次のような声がありました。
「課長は知識や技術があり、経験も豊富です」
「指示されたことは正しく、自分たちが考える余地がありません」
「自分の考えを述べても、結局は“この方がいい”と言われてしまいます」
「いつの間にか、自分の意見を言わなくなってしまいました」
部門責任者は、良かれと思って答えを示していました。
しかし、その積み重ねによって、部下が自分で考える機会を失っていたのです。
当事者意識を引き出す問いかけ
このような状態では、部下やメンバーの主体的な行動は期待しにくくなります。
なぜなら、部下が当事者意識を持ちにくくなるからです。
当事者意識とは、問題や課題に対して、
「自分が解決する」「自分が行動する」という意識のことです。
上司からの指示が繰り返されると、部下は
「自分で考えるよりも、指示を待った方がよい」
と感じるようになります。
その結果、問題を自分ごととして捉えにくくなり、
指示されたことだけをこなす状態に陥ってしまいます。
では、部下に主体性を持ってもらうためには、どうすればよいのでしょうか。
大切なのは、上司がすべての答えを示すのではなく、
部下自身に考える機会をつくることです。
たとえば、すぐに指示を出す前に、次のように問いかけてみます。
もちろん、時間に余裕がない場面では、上司が答えを示した方が早いこともあります。
しかし、いつも上司が答えを出してしまうと、部下が考える機会は失われます。
部下に考えてもらうことで、
「自分で考えてよいのだ」
「自分にも任されている役割があるのだ」
という意識が生まれます。
その積み重ねが、当事者意識を育て、主体的な行動につながっていきます。
上司に求められる関わり方
上司やリーダーには、答えを知っているからこそ、
すぐに指示を出したくなる場面があります。
しかし、人を育てるためには、あえて考える余地を残すことも必要です。
大切なのは、放任することではありません。
部下に考えさせ、必要に応じて助言し、最後は一緒に振り返ることです。
この関わり方によって、部下は少しずつ自分で考え、行動できるようになります。
そのためには、上司が部下に対して、次のような関わりを意識することが重要です。
- 最初から答えを出しすぎない
- 部下の考えをまず聞く
- 考えた理由や根拠を確認する
- 実行後に結果を振り返る
- うまくいったこと、改善すべきことを一緒に整理する
こうした関わりを続けることで、部下は指示を待つだけでなく、
自ら問題を見つけ、考え、行動する力を身につけていきます。
自主的改善のすすめ
先ほどのパン製造職場のように、主体性のない人が多い組織では、
改善活動に取り組んでも成果につながりにくくなります。
一方で、主体性のある人が多い組織では、
自ら考え、行動する文化が育っているため、改善が継続しやすくなります。
自主的改善とは、経営者が示した中期ビジョンを実現するために、
全部門を対象として取り組む改善活動です。
経営者の方針を現場の行動につなげ、社員が自ら考えながら改善を進めていくことを重視します。
改善に取り組むことで、ムダが減り、生産性が高まります。
その結果、収益力の向上にもつながります。
また、不良やミスが減ることで、製品やサービスの品質が高まり、
他社との差別化にもつながります。
しかし、自主的改善の大きな特徴は、成果を出すことだけではありません。
改善活動を通じて、主体的に考える人財を育て、
互いに協力しながら変化や問題に対応できる一体感のある組織をつくることにあります。
自主的改善によって生まれる変化
自主的改善に取り組んだ会社の経営者や部門責任者の方からは、
次のような声をお聞きすることがあります。
- 自分たちでよく考えるようになった
- 以前より積極的になり、チャレンジする姿勢が見られるようになった
- リーダーが大きく成長した
- 部門間での協力が当たり前になった
- コミュニケーションが増え、職場全体が明るくなった
- 以前とは別会社のように感じるほど変化があった
改善活動は、仕事のやり方を変えるだけではありません。
人の考え方や行動を変え、組織の雰囲気や文化を変えていく取り組みでもあります。
このような企業様におすすめです
- 社員が言われたことしかやらないと感じている
- 改善活動が一部の人だけの取り組みになっている
- 現場から意見や提案が出にくい
- 管理者が答えを出しすぎて、部下が育ちにくい
- 改善活動を通じて、人財育成や組織づくりにつなげたい
- 主体的に考え、行動できる組織をつくりたい
自主的改善に取り組んでみませんか?
「社員が自分から動かない」「改善活動が続かない」
「現場から提案が出ない」と感じている企業様は、
改善の進め方や上司の関わり方を見直すことで、組織が変わるきっかけをつくることができます。
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