Column

清水 泰史

評価制度のあるべき姿

前回は等級格付け制度に関する話題でした。
格付け制度は、能力や成果が認められた結果として、昇進や昇格にて上位等級に位置づけられる制度です。
昇進や昇格は動機づけに影響を与えるので、人材活用と育成の観点からも重要で、見直しは1年に1回行なわれる場合が多いようです。
今回は評価制度の話をします。

では、評価制度はなぜ必要なのでしょうか。
大きくは2つの目的があります。

ひとつは、あるべき人材像を会社が社員に伝える目的です。
評価項目や基準は、それらを達成すれば評価を受けて認められるのですから、社員に対する期待でもあります。
すなわち、あるべき人材像を社員に対して発信しているのです。これがないと社員としてはどのような行動を取り、成果をあげれば良いのかが、理解できません。
評価制度自体が社員にとっての行動指針となるのです。

もうひとつは、人材育成への活用です。
評価によって「強みと弱み」や、「できていることとできていないこと」が明らかになります。
弱い点は教育によって補強しなければなりません。評価制度にはそれを気づかす役目があります。
さらに、評価によってその人の成長度合が明らかになります。
評価が以前に比べて良くなれば、何らかの進歩や成長があったことが理解できます。
そのことを本人が気づき、上司が認めれば、次のステップへの動機づけとなります。

このようにして会社が行動指針を示しているのですから、社員は評価項目を自分の目標にすればよいのです。
さらに、自分の弱点や不得意な部分を、会社の人材育成を活用して、補強すればよいのです。

評価制度は社員をふるいにかける制度ではありません。社員の成長を支援する制度です。
そして社員の成長により会社が発展するための制度だと思います。

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