Column

内海 政嘉

信念を本気で伝えることで相手の意識や姿勢が変わる

商品開発や品質向上、コストダウンなどを目標に掲げ、全社的な改善活動に取り組んでいるお客様があります。
改善で生じた解決困難な問題や、目標達成に大きく影響を及ぼす根本的な問題を解決する場として、毎月、戦略会議を行っています。

改革が始まり2年が過ぎた頃、「この会議に参加するのは苦痛で仕方がない、何とかして欲しい」と、数名の部門長が私に訴えてこられました。
この会議のことについては、改善が始まった当初にトップや私から何度も伝えたこともあり、2年も過ぎてからこのような悲痛な意見を耳にするとは思いもよりませんでした。

私はとにかく部門長の話しを聞こう、そのうえで私の思いを伝ようと考えました。
そこでわかったことは、トップの追及が厳しいこともあり、問題解決の場がいつの間に本人たちにとっては責められる場(トップは責める気などはもうとうありません)に変貌したため、苦痛で仕方がないということでした。
戦略会議の本来の目的や、改善を継続するうえでこの会議が欠かせないこと、この会議を通じて部門長にどのような存在になってもらいたいのか、またどのような会社や職場になってもらいたいかなど、私の戦略会議にかける信念ともいえる思いを懸命に伝えました。

このことがきっかけで、戦略会議に対する否定的な意識が肯定的なものに変わり、たとえ厳しい追及があっても、もっと良くしたいという思いや意見と捉えることができ、今では誰もが見違えるほど積極的な姿勢に変わっています。
自分の信念を、相手のことを考え、本気で伝えることで、相手の意識や姿勢は変わるのです。

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