Column

内海 政嘉

指示のない会社!「あなたならどうする?」で人を育てる

先日、計測器メーカーに訪問したときのことです。
役員の方から「うちの会社では、部下や社員に指示をしないのです」といったことをお伺いしました。

指示をしないとはどういうことかと尋ねてみました。

指示をすると

  • 言われたことしかやらない
  • 自分で考えようとしない
  • 人から言われたことだから力が入らない

と言う弊害があるというのです。

この弊害のため人が育たず、各職場で取り組んでいる改革や改善が行き詰まってしまったということでした。

このようなことから、自分で考え行動するといった人材を育てることが最大の課題となり、そこで取り組んだことが、「あなたならどうする?」でした。
つまり、上司がすべて指示をするのではなく、自分で考えさせ、自分で考えたことを実行させることに、全社を挙げて取り組んだのでした。

この取り組みにより

  • 自分で考える習慣がついた
  • 人から言われなくても懸命に取り組むようになった
  • 応用力がついた
  • 取り組みに対しての責任感が高まった

といったように、人の行動が見違えるほど変わってきたそうです。

取り組んだ当初は、何をするにしても事が進まないし、じれったい。上司は我慢の連続だったようです。
しかし、次第に自分で考えるようになり、今では人が育ち、組織風土もチャレンジングな風土に変わったそうです。このことは改善や改革に取り組むうえで、非常に大きな成果をもたらしました。

この例からも、自分で考えさせることの重要性を認識していただけることと思います。
私たちは忙しさもあって、ついつい部下や社員に対し指示だけに終始しがちです。
指示をするだけではなく、問題解決、取り組むべき課題、目標などやるべきことについて、自分で考えさせる。即ち、「あなたならどうする?」が人の行動を変え、大切な部下を育てることにつながるのです。

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