Column

内海 政嘉

「対話の場」の設け方と問題点

どのような方法・順序で「対話の場」を設けるのか

先週、工業資材を取り扱っている商社の社長様から「対話の場」の必要性はわかったが、実際、うちの場合どのような方法や順序で設ければよいかということを聞かれました。
この質問は、経営者や部門責任者からの相談に乗っているときに、よく聞かれることです。

改善や何か新たな取り組みを始めたときに、「取り組んでみたが継続しない。」、「継続はしても言われたことしかやらない。」、「何をしても一体感がない。」といった問題がしばしば生じます。
このような状況は、「組織のやり抜く力」が低下することによって起こるものです。

「やり抜く力」の大きさや低下の要因は、会社によって違うし、同じ会社であっても職場によっても異なります。
そのため、雑談でもよいからとにかくコミュニケーションをとればよいとか、何でもよいから対話の場を設ければよいというものではありません。
これでは、自社の組織の実態にそぐわず、問題解決は望めません。

なぜ、会社や職場が問題を孕んだ状態になってしまったのか、といった、「やり抜く力」の低下要因について、職場や職場間で徹底的に話し合い絞り込むことが必要です。

次に、絞り込んだ要因に即した「対話の場」、例えば、職場の計画や目標について討議する場、問題解決をテーマに話し合う場、上司が部下の声を聴く場などを設けることです。
すぐに取り掛かかれるものがあれば、計画や目標を作成するなど時間を要するものもあります。
順序立て計画的に取り組めばよいでしょう。

ここで、問題となるのが、会社や職場によっては、仕事、人間関係、職場環境、会社などに対する本音が出にくいために、「やり抜く力」の低下要因がはっきりしないといったことがあります。

私どもでは、組織改革を目的としたツールとして、『組織のモチベーション調査』があります。
すべての従業員に対するアンケート調査により、会社全体や各職場のやり抜く力の実態と主な低下要因を明確にします。
そのことで、どのような対話の場を、どのような順序で設ければよいかをお客様に提示するものです。

このようなアンケートにより従業員の本音を引き出すことも、「対話の場」を効果的に設けるための方法の一つです。

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