Column

内海 政嘉

本音の話し合い「対話」が覚悟を促す

ある会社の社長から経営改善のご依頼を受け、初めてその会社へ訪問した時のことである。
すると、私が来た目的すら知らされていない管理者もいた。訪問した目的を話すと「そうですか」といった無関心な返事や「特に話し合うことはないですけど」といったつれない発言、これから改善に取り組むといった雰囲気すらなかった。

改善に取り組む意思があるのか否かを確認するために話し合いをしたが、社長への遠慮もあり一向に話し合いが進まない。
そこで、社長に席をはずしていただき、本音で話し合うことにした。
すると、「改善に取り組んでも無駄」、「社長とは何をやっても一緒」といったあきらめや投げやりな意見ばかり。
社長と管理者との確執があまりに大きく、普段から話し合うこともなかったためである。

私が前からお聞きしていた「会社に元気を取り戻したい」といった社長の強い気持ちを伝える中で、管理者からも「長年努めてきた会社を潰したくない」といった意見が出始めた。
確執はすぐに埋まるものではないが、会社を存続させたいといった点では同じ思いであることを確認できた。それならば、社長と話し合って見ようということになり、その結果、全員が協力して改善に取り組むことになったのである。

本音で話し合うことで、さめた気持ちを奮い立たせ、もう一度やってみようといった覚悟を促すことができるのである。

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